劇弾続く甲子園、済美の逆転サヨナラ満弾は極めつけ

星稜対済美 13回済美表無死満塁、矢野功一郎は逆転サヨナラ満塁本塁打を放つ(撮影・奥田泰也)

<甲子園データ> <全国高校野球選手権:済美13-11星稜>◇12日◇2回戦

 100回目の夏に、史上初の奇跡が起きた。第100回全国高校野球選手権大会の2回戦4試合が甲子園で行われ、済美(愛媛)の1番矢野功一郎内野手(3年)が2点を追うタイブレークの延長13回裏無死満塁、右翼ポール直撃の劇的アーチを放った。

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 済美・矢野が春夏を通じて史上初の逆転満塁サヨナラ本塁打を放った。満塁サヨナラ本塁打は過去に春夏で1本ずつある。春は73年に長崎誠(横浜)が小倉商戦でスコア2-2から、夏は77年に川端正(大鉄)が津久見戦で6-6から打っており、ともに同点の場面からだった。

 サヨナラ本塁打は春に20本、夏もこれで20本目だが、満塁という条件を外しても延長戦での逆転サヨナラ弾は春夏を通じて史上初めてだ。満塁本塁打は大会49本目。このうち逆転満塁は10本目と少ないのに、今大会だけで山梨学院・中尾(高知商戦)、大垣日大・堀本(東海大熊本星翔戦)に次ぎ1週間で3本目。劇的な1発が続く。【織田健途】