<ヨネタニーズ・ファイル>
<全国高校野球選手権:済美13-11星稜>◇12日◇2回戦
星稜の満塁策が見事にはまった。延長12回、先頭に二塁打を許すと、次打者を敬遠気味に歩かせた。送りバントで二、三塁。ここで捕手の山瀬慎之助(2年)が立ち上がり、あえて満塁とした。
「1つでも塁を埋めて、フォースアウトを狙う。四球覚悟で歩かすしかなかった」。林和成監督(43)が説明した。マウンドの寺沢孝多投手(2年)も踏ん張った。「強い気持ちで投げました」。後続2者ともに3ボールとしながら、連続三振に仕留めた。
第13回大会(1927年)で、福岡中(岩手)が高松商を相手に敬遠策を取った記録が残る。9回1死三塁から2者を敬遠。直後のけん制死、さらに三振で得点を与えなかった。のちに中日監督を務める天知俊一から学んだという。
星稜はタイブレーク採用となった13回、再び満塁のピンチを招き、今度は本塁打を浴びた。山瀬が涙を流しながら振り返った。「タイブレークでは、最初の打者を取らないと。1死にしないと、苦しくなってしまう」。【米谷輝昭】