新潟県高野連が今春の球数制限導入見送りを正式発表

球数制限の見送りについて会見に応じる富樫会長(撮影・斎藤慎一郎)

新潟県高野連は18日、新潟東高で会見を開き、日本高野連から再考を求められていた今春の新潟県大会での球数制限導入を見送ったことを正式に明らかにした。同時に日本高野連から参加要請を受けていた4月発足の「投手の障害予防に関する有識者会議」にも富樫信浩県高野連会長(58)が出席することも明らかにした。

投球数が100球に達した投手は、それ以降の回に登板できないというルールについて今春は実施しない。会見で富樫会長は「『撤回』ではなく『見送り』。議論していただけるのはありがたいこと。前向きに考えている」と話した。同時に「我々が考えているのは選手の将来。パワハラなどもあり、スポーツ界全体が揺らいでいる今、変えていかなければならない」と、球数制限はあくまで一部分であることを強調した。

4月18日に行われる春季新潟県大会の組み合わせ抽選の場で各校指導者を対象に講師を招いたスポーツマンシップ研修会を開催。「現場も勉強していかなければならない」と富樫会長。一石を投じた球数制限導入をきっかけに高校野球の在り方について問い直す姿勢を示した。

▽日本高野連・竹中雅彦事務局長 提言していただいて非常に進歩したと思う。「真剣に考えてくれ」というエールと受け取っている。(取り下げは)一緒に考えていこうというこちらの考えをご理解いただいた。