明石商・中森10K 2年春は横浜商・三浦以来

1失点完投した明石商・中森(撮影・上山淳一)

<センバツ高校野球:明石商7-1国士舘>◇27日◇1回戦

明石商(兵庫)の2年生コンビが本領を発揮した。ともに昨夏の甲子園から注目されていた中森俊介投手と来田涼斗外野手。中森は自己最速を1キロ更新する146キロの直球と鋭い変化球で1失点完投。東京王者の国士舘を寄せ付けなかった。走攻守でチームの中心の来田も3打点と活躍した。

初回先頭に146キロのストライク。自己最速を更新する最高の1球で、中森の春が幕をあけた。141球、被安打9で1失点完投。「甲子園で146キロを出せたのはうれしい。初回は抑えようと力を入れました。要所で抑えられたのがよかった」。4回は1点を返され、なお2死満塁で、相手1番の黒川にスライダーを見せてから高めの直球で右飛にしとめた。

テストで学年1ケタ順位に入ったこともある文武両道エース。「論理的に考えるのが好き」と得意教科は数学。最速150キロへの思いが強いが、まず勝つための方程式を求める。日体大在学中に教育実習で来たOB西武松本航の直伝カットボールも、今は必要ないと考え封印。完投指令を受けていたこの日は、場面によって球速より制球を優先。狭間善徳監督(54)は「素晴らしい」と舌を巻いた。

来田も負けない。2回に中森の押し出し四球で先制したあと、2死満塁で右前に強烈なライナーで2打点。8回には右犠飛。昨夏は甲子園1回戦でサヨナラ失策しており「夏は悔しかったので勝てたのはうれしい」。2人は神戸の宿舎で同部屋。野球だけでなく、クラス替えの話などで盛り上がった。来年のドラフト候補コンビが、明石商の悲願達成の原動力になる。【柏原誠】

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明石商・中森が10奪三振。公立商業高校の最近の2ケタ奪三振は今大会の香川卓摩(高松商)が春日部共栄から13個、昨夏の山田龍聖(高岡商)が大阪桐蔭から11個、15年春に高橋純平(県岐阜商)が2試合連続、同夏の成田翔(秋田商)が龍谷から16個などがあるが、いずれも3年生。中森は新2年生で「公立商業校の下級生」を条件にすると97年夏、藤川球児(高知商2年)が兄順一とバッテリーを組み、平安から10個を奪って以来となった。

藤川は2年夏だが、2年春のケースは平成時代になく、82年に三浦将明(横浜商)が彦野利勝らの愛知から11個を奪ったのが最後だった。【織田健途】