盛岡大付、富士大が定期練習試合 大一番へ両者収穫

盛岡大付対富士大 試合を終え、あいさつする両チームの選手たち

東北の高校、大学の強豪がタッグを組んで大一番への最終実戦を積んだ。岩手県大会(17日開幕、野田村ライジングサンスタジアムなど)に臨む盛岡大付(岩手)と、北東北大学リーグ最終週(18日から、青森県営)で11連覇に挑む富士大(岩手)が15日、同大グラウンドでナイター練習試合。オフシーズンを除き、昨秋から水曜日に実施してきたが、6-2で富士大が勝利した結果以上に相互に収穫は多かった。

盛岡大付の関口清治監督(41)は「高校生とは違うスピード感や、土日だけでなく大会と同じような(中2日の)間隔で強いチームとできることが1番のポイント」と分析する。2回には岡田光輝外野手(3年)が、右翼線に飛んだ打球捕球の緩慢さを見抜かれ、一気に二塁を奪われた。一瞬のスキが命取りとなる集中力は、高校生との対戦以上に磨かれる。一方、先発した木内優成投手(3年)が相手打者の木製バットを2度折り、佐々木俊輔内野手(3年)も右越え2ランを放つなど、自信を得る一助にもなる。

富士大は先週のリーグ戦に出場した主力がズラリと並んだ。今週末は首位・八戸学院大(青森)との2連戦を連勝しなくてはV逸の厳しい状況。加藤元気内野手(3年=東海大相模)が一塁線の打球をダイビングキャッチし、布施宏基投手(3年=日大藤沢)が体を投げ出して一塁カバーしてアウトにするなど気迫もあふれた。豊田圭史監督(35)も「リーグ戦中もやることで、どんな相手でもしっかり攻略できる集中力を養える。紅白戦ではダメ。とは言っても、モリフさんは強いですけれどね」。大学生にとっても意義がある。

バットも違えば、カテゴリーも異なるが、相思相愛の夜の一戦を、両雄の頂点につなげる。【鎌田直秀】