<高校野球春季北信越大会:星稜6-0砺波工>◇1日◇1回戦4試合◇富山市民、高岡西部総合公園
最速152キロ右腕、星稜(石川)の奥川恭伸投手(3年)がセンバツ以来、約2カ月ぶりの公式戦マウンドで6回無失点と好投した。
甲子園後に軽い肩の張りをおぼえ、実戦登板から離れ、チームは春の県大会をエース抜きで優勝。奥川は1週間前の練習試合で実戦復帰していた。
「総合力の高い投手を目指す」と言う右腕の真骨頂だった。初球に146キロ。2回、3回と149キロと球速を上げ4回に最速150キロを出した。1-0の重い展開に「150キロを出せば球場の雰囲気が変わると思った」と、大台を狙って強く腕を振った。
「久しぶりの公式戦でだいぶ緊張して硬かったが、じょじょに緊張が抜けてきて、バランスがよくなり、ストレスなく腕を振れるようになったタイミングで(150キロを)投げました」と振り返った。
驚きは球速だけではない。得意のスライダー、チェンジアップに加え、この日はあまり投げないスローカーブも使った。「最遅」は92キロ。驚異の球速差58キロはプロでもあまりない緩急だ。
「打者を前に出させる目的で投げました。幅広くやらないと2~3巡目にしんどくなる。そこは夏に向けての課題なので、精度を上げていきたい」。全体の力の入れ加減は「7~8割」と言うが、直球の平均はゆうに140キロを超えた。
故障明けの北信越大会の舞台で、最後の夏を見据えた“トータル・ピッチング”を磨いている。
エースの剛球を合図に、打線にも少しずつエンジンがかかった。7回、8回と集中打で砺波工・黒田をとらえて突き放した。
11球団のスカウト・編成担当者が注目したマウンドで、奥川があらためてレベルの高い投手であることを実証した。