＜高校野球千葉大会：展望＞

春の関東ベスト4の専大松戸、センバツ準Vの習志野。4年連続出場を狙う木更津総合の3校を軸に、古豪復活をかける銚子商と強豪ひしめく。また、昨夏の西千葉代表で秋、県Vの中央学院に9年ぶりの出場を狙う成田が上位を狙う。

Aシードは専大松戸、習志野、木更津総合、銚子商の4校。専大松戸は、春季関東大会では投打に安定した力を発揮し4強入りを果たした。その原動力は投手陣。サイドスローの横山陸人投手（3年）は最速145キロで春からプロ注目に名乗りをあげた。つながりのある打線で得点能力も高く、投打に安定している。

センバツ準優勝、習志野は春県Vで底力を見せつけた。山内翔太投手（2年）は安定した制球力で夏も先発に。最速148キロ右腕・飯塚脩人投手（3年）は抑えとして健在。攻撃では小技を絡めたスキのない野球で接戦に力を発揮。小林徹監督は「走攻守、いずれも底上げを図った」と話し春夏連続出場は堅い。

この2校を追う木更津総合は、右の剛腕・根本太一投手（3年）が引っ張るが、昨夏、甲子園で149キロ記録以来、不調が続く。そこで力をつけてきたのは2年生右腕の篠木健太郎投手（2年）。バツグンの安定感で試合を作る。打撃は高校日本代表一次候補にも選ばれた強肩強打の太田翔梧外野手（3年）が引っ張る。今年は足も使い新たな木更津総合野球も、夏を勝ち抜くには根本の復活がカギになりそうだ。銚子商は、冬は砂浜での走り込みや食トレでの体作りでパワーアップ。守りから流れを作る攻撃で古豪復活を目指す。

春の県大会では準々決勝で木更津総合を7回まで4安打に追いつめたBシードの成田は、タイプの違う2投手をそろえ得点能力も高く投打がかみ合えば、Aシード校に引けを取らない。Cシードの筆頭は昨秋の県V、中央学院。昨夏の甲子園を経験した選手も残り、勝負強い打線が持ち味。勢いに乗れば手ごわい存在になるはずだ。

選抜準Vの習志野を追いかけ県のレベルも上がっている千葉。今夏は、例年になく熱戦が期待される。