「ロウキ君」で速球対策、盛岡大付が攻略自信/岩手

昨秋県大会で大船渡・佐々木から3長打を放った「朗希キラー」の盛岡大付・平賀(撮影・鎌田直秀)

<高校野球岩手大会:組み合わせ抽選会>◇26日◇盛岡市都南文化会館

第101回全国高校野球選手権岩手大会(7月11日開幕、岩手県営野球場ほか)の組み合わせ抽選会が26日、盛岡市内で行われた。

春夏連続の甲子園出場を狙う盛岡大付の主軸・平賀佑東(ゆうと)外野手(3年)は「佐々木朗希キラー」だ。昨秋の県大会準決勝では、当時最速157キロだった大船渡の右腕・佐々木に対し、すべて長打で4打数3安打2打点と攻略。チームも「ロウキ君」と名付けた最速175キロの最新式マシンで打撃練習を継続し、速さ対策は万全だ。初戦の2回戦では釜石と対戦する。

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平賀が「ロウキ君」と“対戦”し、快音を連発した。マウンドより少し近い位置に設置した最速163キロ。佐々木より速い直球での反復練習は、盛岡大付の日課だ。「繰り返すことによって、140キロ台くらいの球は速く感じなくなった。朗希は倒さなくてはいけない相手。プレッシャーは感じるが、自分たちも甲子園にもう1度帰ならいといけない」。今春のセンバツで1勝したが、龍谷大平安(京都)に1-9と大敗したリベンジに向け、県内で負けるわけにはいかない。

昨秋の準決勝では大船渡に7-5で勝利した。「5番左翼」で先発した平賀は佐々木の直球に振り負けず第1打席で右越え二塁打。第3打席も左中間に三塁打を放ち、第4打席では勝ち越しの左翼線二塁打で打ち崩した。「正直、速さはそんなに感じなかった。あの試合は自信になったし、今がある。お互い成長しているが、160キロ以上の球も想定は出来ている。今回も自分たちが勝ちたい」。順当に勝ち進めば、準決勝での“怪物”退治。望むところだ。

今春の県大会後の筋力トレーニング中に左肩を脱臼し、東北大会を欠場した悔しさもある。「プレーしたい思いや喜びも強くなった。抽選で相手も決まり、どんな高校にも負けたくない」。心身ともに強さを増して帰ってきた。「自分たちは打ち勝つ野球。今までの一番の内容と結果を出せる夏にしたい」。朗希キラーとして立ちはだかる。【鎌田直秀】