和歌山東・落合 148キロ右腕、四天王級に覚醒

ドラフトファイル:落合秀市

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「四天王」に迫る好素材がいた。和歌山東・落合秀市投手(3年)。恵まれた体格から最速148キロを放つビッグな右腕だ。夏の活躍によってはドラフト上位候補に食い込む可能性があり、メジャースカウトも熱視線を送っている。

和歌山市郊外の田園風景が似合う天然素材だ。中学ではあまり野球に興味が持てず、仲間との遊びが楽しかった。その影響で趣味はBMX(バイシクルモトクロス)やスケートボード。うわさの大器だったが、高校側は何部に入るのかも分からなかったという。

顔見知りだった岡崎陸人捕手(3年)の存在もあり、野球を続行。米原寿秀監督(44)は金の卵をつぶさないよう、口を出さず自覚の芽生えを待った。「人間的にもだいぶ成長しました」と恩師はうなずく。自慢の速球にスライダーの切れ味も抜群。調子のムラはまだあるが好調時ならどんな強豪も牛耳ってきた。

昨年からジワジワとプロのマークが手厚くなった。今年は大船渡・佐々木朗希、星稜・奥川恭伸らの「四天王」がドラフトの目玉。比較して中日の中田アマスカウト・アドバイザーが「潜在能力は同等」と言うように、上位候補まで評価が上がってきた。メジャーも熱視線を送っている。

「和歌山東に来てよかった。ほかの高校なら続けていなかった。甲子園に出るために、できるだけ点を取られないようにしたい」。創部10年目で初の甲子園出場が感謝の印になる。【柏原誠】