岩倉接戦制す「1-0で勝つ」作戦切り替え/東東京

東洋対岩倉 6回2死三塁、右中間に先制の適時打を放つ荒井夢叶(撮影・加藤理沙)

<高校野球東東京大会:岩倉2-0東洋>◇8日◇2回戦◇神宮

3年ぶりの夏大会1勝を手にした。中盤まで両チームともに0点が続き、両者譲らない接戦だった。5回、岩倉ベンチが動いた。温存予定だった、エース宮里優吾投手(3年)がマウンドに立ち「1-0で勝つ」作戦に切り替えた。豊田浩之監督(42)は「2年連続初戦敗退で、夏1勝を挙げた選手が1人もいない。最初から緊張で打てなかったね」と苦笑いした。

岩倉は6回、先頭が内野安打で出塁すると、7番荒井夢叶(ゆうが)外野手(3年)が右中間へ適時打を放った。この回さらに1点を追加し、そのまま逃げ切った。

先制打の荒井は「宮里がテンポよく守備からリズムをつくって雰囲気が変わった。先制できて素直にうれしかったけど、想像以上に相手の投球が打ちにくかった」と振り返った。秋季大会以降、スイング軌道の修正に取り組んだ。長打力がついたことで「爆発力」が今夏の強みだった。「久しぶりの公式戦が神宮で緊張した。自分たちの野球ができなかった」と、3年ぶりの夏勝利にも浮かれることはなかった。

岩倉は謹慎明けで秋季大会ぶりの公式戦だった。「次こそコールド勝ちを狙う」と選手は前を向いた。岩倉は14日の3回戦、朋優学院と戦う。【加藤理沙】