嬬恋・佐藤「今日が一番」敗退も未練なし/群馬

利根商対嬬恋 4回途中から登板し、力投する嬬恋・佐藤真(撮影・古川真弥)

<高校野球群馬大会:利根商4-3嬬恋>◇9日◇1回戦◇上毛新聞敷島球場

140キロ超を連発したが、今日で野球は終わり。嬬恋(群馬)の2番手で登板した佐藤真一投手(3年)は「高校までです。うちが厳しいんで」と未練を感じさせなかった。

先発黒岩広が4回に4点目を失い、なお1死一塁で中堅からマウンドに上がった。力強く腕を振り、後続を断った。9回まで0を重ねるうち、打線が1点差まで追い上げたが、そこまで。5回2/3、2安打無失点。敗れはしたが「持ち味の直球で勝負できました。今日が一番よかった」と言えた。

最速144キロ右腕は、大学からも興味を持たれている。だが「トラック運転手になりたい。昔からの夢。父がやっていて。憧れてました」と純一さん(54)に続く道を選ぶ。男子部員は15人。3年生が抜けると6人しか残らない。「小さい学校に地元のメンバーが集まった。チームワークは負けません」。来夏も単独で出場できることを願いつつ後輩たちに託した。