米沢中央が完封リレーで2年連続初戦突破/山形

米沢中央対北村山 米沢中央の木城は4回無安打無失点8奪三振で勝利に貢献

<高校野球山形大会:米沢中央23-0北村山>◇11日◇1回戦◇荘銀・日新スタジアム

山形の開幕試合は、米沢中央が5回コールドで完勝し、2年連続で初戦を突破した。背番号10、今年公式戦初登板の木城瑠衣(3年)が4回を8奪三振。昨秋エースの貫禄を示し、2投手による無安打無得点リレーを演出した。

木城は2回から2四球を挟んで7者連続三振。三振と3四球以外は内野ゴロ4本に封じた。4回で降板し、ベンチ入り唯一の2年生の左腕・高橋悠馬の夏デビューにつなげた。木城は「投げたい気持ちはちょっとはあったけれど(高橋の登板は)これから勝っていく上で必要。踏ん張って投げてくれた」と、4四死球も無失点で切り抜けた後輩を評価した。3月上旬、階段を踏み外して左足首靱帯(じんたい)を断裂。春を棒に振った。約2カ月間のリハビリでは体幹と下半身強化に努め、大会直前の練習試合で自己最速138キロをマーク。この日最速133キロで「ここから上げていきます」と完全復活をアピールした。

チームは昨秋、トップダウン方式から選手たちが自主的に提案するボトムアップ方式に組織改革。「攻撃・戦略班長」を任された1番古藤大晟捕手と4番長沢大翔内野手(ともに3年)が、伊藤久志監督(37)に代わってサインを出すなど、選手たちで考えながら試合を進めた。打線は毎回の計22安打、三塁打7本を含む長打12本を絡めて圧勝。4安打2打点の長沢は「1点を大事にしてスモールベースボールで勝ち上がっていきたい」と気を引き締めた。【佐々木雄高】