いわき総合のカズが2安打、注目右腕苦しめた/福島

4回表いわき総合無死、左前打を放つ斎藤カズ

<高校野球福島大会:尚志5-4いわき総合>◇12日◇2回戦◇いわきグリーンスタジアム

いわき総合が尚志の注目右腕・鈴木を苦しめた。5回に5連打で4点を奪い逆転に成功。しかし、あと3アウトが遠かった。昨年は原町・鈴木崇史投手の前に敵失1つのみのノーヒットノーランに抑えられ屈辱の敗退。以来、徹底的に振り込んで打撃力向上を図ってきた成果が出た。

試合後は白土智泉監督(43)から「あんなにヘタだったのに、毎日1つずつうまくなっていった。私立を相手にそこまで追い詰めたのはすごいことだぞ」とたたえられた。10安打を浴びながら踏ん張ったエース降矢龍伍投手(3年)は「今年こそは絶対に勝つとやってきた。いい投球ができたけど、最後は自分の甘さが出たんだと思います」と無念の表情を見せた。

サッカー好きの父幸治さん(44)が、横浜FC三浦知良(52)の大ファンで「かっこいい男になってほしい」と名付けられた斎藤カズ捕手(3年)は、2安打でチームを勢いづけた。「名前のおかげでみんなと親しくなれた。父は今からでもサッカーをやってほしいみたいですけど」と笑った。体育系の大学に進学して「教師になって監督として甲子園を目指したい」と気持ちを切り替えた。