大阪桐蔭が連日大勝も西谷監督「手応えは全然」大阪

大冠対大阪桐蔭 1回裏大阪桐蔭1死三塁、打席に入る仲三河にベンチから指示を出す大阪桐蔭・西谷監督(撮影・前田充)

<高校野球大阪大会:大阪桐蔭12-2大冠>◇21日◇4回戦◇大阪シティ信金スタジアム

3年連続で夏の甲子園出場を目指す大阪桐蔭が、2日連続のコールド勝ちで5回戦に進んだ。

立ち上がりは硬かった。1回表の守備。1死一、三塁で遊ゴロ併殺を狙いにいったが、二塁手の宮本涼太(3年)が一塁に悪送球して1点先制された。副主将は「自分のミスで点が入ったけど、試合に負けたわけじゃない。切り替えてバットで返そうと思った」。2番打者はその裏に適時打三塁打を放ち即座に同点にした。

その後、公式戦では初めて4番に起用された仲三河優太外野手(2年)が変化球を強打して、右翼へソロアーチを運んだ。入学時から大型投手として注目されてきたが、打者としても高い才能を誇る。公式戦初本塁打に「桐蔭の4番は他の打順とは重圧や人の目線が違う。緊張したけど、やってやろうという気持ちだった」と振り返った。

4回に一挙5得点。5回にも3点を加え、6回に吉安遼哉内野手(2年)の右越えソロで10点差をつけコールド勝ちした。

西谷浩一監督(49)は序盤に苦戦した前日20日の早稲田摂陵戦後に「きれいには勝てない」と現チームの状況を語っていた。

「今日はきれいに勝てた」という問いには「そんなことはありません。先に点を取られましたし。1点取られてまた(苦戦)かという感じだったが、ひっくり返したのはよかった。積極的にやってくれた。手応えは全然ありません。みんなも一生懸命やっているけど『ダメだ、ダメだ』と思っているんじゃないですか」と満足する様子はなかった。

大阪桐蔭と大冠の公式戦の対決は17年夏の大阪大会決勝以来。そのときは打ち合いとなり、大阪桐蔭が10-8で制した。西谷監督は「向こうは負けているので、思いはあったと思う。うちは受けて立てる状況じゃない。攻めていこうと思っていた」と語った。