浦和実、猛追も敗退 継投策もかわしきれず/埼玉

浦和実対市川越 浦和実・豆田泰志は2番手で4回から登板。3イニングを1四球無安打無失点に抑えた(撮影・古川真弥)

<高校野球埼玉大会:市川越5-4浦和実>◇23日◇5回戦◇県営大宮球場

Aシードの浦和実は、猛追及ばず敗れた。

3回までに3点を先制された。4回からは、2年生の好投手、豆田泰志投手を投入。「1点も取られず、流れを変えたい」と、6回までの3イニングを1四球のみの無安打無失点に抑えた。すると、7回に2点を取り、1点差に追い上げた。

豆田は20日の浦和学院との4回戦で2安打完封勝利。疲労を考慮され、この日はブルペン待機だった。7回の攻撃では、無死一、三塁で代打を送られた。その打者がスクイズを決め、代打策は成功した。

これが勝負のアヤとなった。実は、市川越の新井監督は「豆田で来られていたら、完全試合をされたかも。浦学でも打てないのだから」と告白。7回の代打は、助かった。

ただ、浦和実・土居健太監督(27)には豆田続投はなかった。3点を追う終盤。とにかく、まずは点を取らないと始まらない。さらに、3イニング目に入った豆田には疲れが見えていた。「目先を変えたかった」と、継投でかわす作戦を選択。しかしその裏、豆田に代わった投手が2点を取られ、再び3点差。8回に2点を取り返したが、そこまでだった。

土居監督は「Aシードの重圧もあったと思いますが、選手はよく頑張ってくれました」とねぎらった。豆田は「中2日の調整がうまくいきませんでした」と明かした。まだ2年生。苦い経験を糧としたい。「この夏で経験するのは遅いですが、自分の代では、そういうことがないようにしたい」と決意を口にした。