立命館宇治・高木170球敗戦も「悔いありません」

星稜対立命館宇治 170球完投も試合に敗れ甲子園を去る立命館宇治・高木要投手(中央)(撮影・清水貴仁)

<全国高校野球選手権:星稜6-3立命館宇治>◇13日◇2回戦

立命館宇治(京都)が強豪・星稜(石川)と接戦を演じた。エース左腕の高木要投手(3年)が立ち上がりから安定せず、6回までに5点を奪われた。

だが、同校の地元、宇治市に本社を置く京都アニメーションの第1スタジオ放火事件を受け、同校吹奏楽部が同社の作品「響け!ユーフォニアム」の主題歌「DREAM SOLISTER」を、エールの意味も込めて演奏。その曲が響き渡った6回裏に反撃開始。星稜の2番手投手を攻め、2死から荒井豪太外野手(2年)、古賀風地内野手(3年)が連続適時打。相手エースの奥川恭伸投手(3年)を引っ張りだした。さらに今野優斗内野手(3年)も奥川から適時打を放って計3点をかえした。今野は「(奥川が出てきて)打ってやろうと思った。これほどの投手から打てたことは、これからの人生で自信になる」と振り返った。

8回にも1点を失い、あと1歩及ばなかった。170球完投して負け投手となった高木は「やりきったという感じ。悔いはありません」ときっぱり。吹奏楽部など三塁側スタンドの応援には「自分も乗っていけた。心強いというか、力になりました」と感謝した。