中京学院大中京「岐阜のおかわりくん」大暴れ

7回表中京学院大中京1死一、二塁、小田は右前適時打を放つ(撮影・奥田泰也)

<全国高校野球選手権:中京学院大中京9-4東海大相模>◇16日◇3回戦

中京学院大中京(岐阜)が「中京商」だった1975年以来44年ぶりに8強を決めた。7回に打者一巡の8長短打で一挙7点。優勝候補の東海大相模(神奈川)に打ち勝った。決勝打は15日に16歳になったスーパー1年生小田。7回に同点に追いつき、なお1死一、二塁で右前へ適時打を放ち「先輩からチャンスで回すといわれていたので準備していました」と笑みを浮かべた。

愛称は「岐阜のおかわりくん」。橋本哲也監督(55)から「顔が西武の中村に似ている」という理由で授かったが、岐阜大会ではチームトップの打率6割3分2厘。背番号は20から甲子園で5となり「恥じないプレーをしたい」と2戦7打数4安打と暴れている。

打撃だけでなく、癒やし系の性格も戦力だ。小田は「先輩たちに笑顔がかわいいと言われます」。副主将の高畠とは寮の湯船で真横に並ぶ。誕生日だった前日には「(高畠)和希さんとまだ野球したいので終わらせません」と宣言。決勝打にも先輩への愛を詰め込んだ。【只松憲】

◆小田康一郎(おだ・こういちろう)2003年(平15)8月15日、東京都生まれ。八王子リトルで全国大会3位、八王子シニアでは投手兼3番打者として関東大会優勝。岐阜大会では背番号20ながら6番でレギュラーを務めた。170センチ、90キロ。右投げ左打ち。