大西昌美氏94年夏の甲子園北海道対決の秘話明かす

大西昌美氏(2015年3月22日撮影)

砂川北(現砂川)、鵡川野球部の監督として春夏計6度甲子園に導いた佐藤茂富氏が、19日午後1時45分、腸管感染症のため、死去していたことが23日、分かった。79歳だった。

約半世紀にわたり高校野球の指導に心血を注ぎ、4人のプロ野球選手を含む多くの選手を育てた。葬儀は既に近親者のみで執り行われており、11月2日に札幌市内でお別れの会を行う。

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94年夏の甲子園で、佐藤氏の砂川北と大会史上初の北海道対決を経験した前北海監督の大西昌美氏(62)は、滞在先の米ハワイで訃報を聞いた。決戦前日には神戸の宿舎中庭で合同出陣式を実施。佐藤氏から「2時間の兄弟げんかをしようじゃないか」と声を掛けられ、互いに健闘を誓い合った。試合は北海が10-1で勝利。大西氏は「東京出身で右も左も分からない私を気に掛けてくれた。甲子園で対戦した日の夜、宿舎で一緒にビールを飲み、風呂に入ったのが一番の思い出。本当に気持ちのいい先生でした。お世話になりました」と話した。