不運判定U18韮沢悔し本塁優先で走者のタッチ甘く

日本対台湾 3回裏台湾1死一、三塁、韮沢(左)はタッチを試みるが一塁走者にかわされる(撮影・横山健太)

<U18W杯:台湾3-1日本>◇2日◇1次ラウンドB組◇機張・現代ドリームボールパーク(韓国)

日本代表が4戦目で初黒星を喫した。勝てばスーパーラウンド進出が決まった台湾戦で、1-3の5回終了時に雨脚が強まりコールド試合になった。

日本は不運な判定にも泣いた。1-0の3回の守備。1死一、三塁で宮城大弥(3年=興南)がカウント1-1から投じた3球目を台湾の選手が空振り。同時に重盗を仕掛けられ、捕手山瀬慎之介(3年=星稜)は二塁に送球。二塁手坂下翔馬(3年=智弁学園)が二塁手前でカットし、一塁走者を挟殺プレーに追い込んだ。

一塁に戻ろうとする走者を一塁手韮沢雄也(3年=花咲徳栄)が「タッチ」。アウトと確信した韮沢は、すぐ本塁に向かっていた三塁走者を刺そうと本塁へ送球したが、セーフの判定となった。一塁走者もセーフとジャッジされた。

どちらも微妙なタイミング。永田裕治監督(55)は両方のリプレー検証を要求したが、同時には1つしか認められないため、一塁のジャッジを選択。「韮沢がタッチしていたと強く主張していた。本塁の方は入ったのが見えたので」と説明した。

映像では韮沢が走者の太ももにタッチしているように見えたが、判定は覆らなかった。韮沢は「タッチはしたと思います。ただ本塁に投げなければいけなかったので」と本塁優先でタッチが甘くなったことは認めた。

たとえ一塁走者がアウトに覆ったとしても、生還は許していた点はケース。だが、今大会では1回のリプレー検証が認められ(延長ならもう1回)、成功すれば回数は減らない。5回の守備時にも微妙な判定があったが、日本はすでに要求する権利を失っていた。結果、この回に決勝の2点を失っていた。

前日1日の米国戦では4回2死から、韮沢の遊ゴロにリクエスト。一塁手の足が離れており、セーフに覆った(記録は遊撃手の失策)。そこから7者連続出塁で5得点を奪っていた。