青森山田5年連続東北大会へ1年藤森粋七丞が初完投

東奥義塾を3安打1失点に抑えた青森山田の1年生右腕・藤森(撮影・北村宏平)

<高校野球秋季青森大会:青森山田3-1東奥義塾>◇21日◇準決勝◇青森県営球場

青森山田が東奥義塾を3-1で下し、5年連続24度目の東北大会出場を決めた。

1年生右腕・藤森粋七丞(いきなすけ)が9奪三振3安打1失点の好投。高校初完投を勝利で飾った。青森山田中(青森山田シニア)3年の昨年、侍ジャパンU15日本代表入りした逸材が、順調な成長ぶりを見せた。

相手の東奥義塾は今大会、夏優勝の八戸学院光星、同準優勝の弘前学院聖愛を撃破し、波に乗る難敵だ。それでもスーパールーキーは動じることなく、威力のある速球と鋭い変化球で抑え込んだ。打線は初回に1番川原田純平遊撃手(2年)が先頭打者本塁打を放つも、以後は攻めあぐみ3得点にとどまった。兜森崇朗監督(40)は「今日は藤森に尽きる」とたたえた。

藤森は中学時代、U15日本代表のメンバー選考合宿に召集された。トライアウトで自己最速の140キロをマークし、東北からただ1人メンバーに選ばれた。U15ワールドカップ(8月、パナマ)に出場し5試合に登板する活躍を見せた。

高校に進み、夏はベンチから外れたが、この秋からメンバーに入った。初戦のむつ工戦では自己最速の142キロをマークし、準々決勝の木造戦は先発3回を無失点に抑えた。藤森は「これまでは先輩たちに助けられて抑えることができた。今日は自分の力で抑えようという気持ちだった」という。目標はもちろん甲子園。藤森は「東北王者としてセンバツに行く。これからも1戦必勝です」と力を込めた。【北村宏平】