能代松陽2年ぶり5度目V 1年生大高勇心が完封

最後の打者を打ち取りガッツポーズする能代松陽・大高(撮影・山田愛斗)

<高校野球秋季秋田大会:能代松陽2-0明桜>◇22日◇決勝◇こまちスタジアム

能代松陽が明桜を2-0で破り、2年ぶり5度目の優勝を決めた。1年生左腕・大高勇心が県大会4試合を1人で投げ抜くタフネスぶりを見せ、9安打浴びながらも粘って完封締め。2回に女房役の岸海雄捕手(2年)の適時打などで奪ったリードを死守した。

大高は初回のアウトすべてを三振で奪う上々の滑り出し。5回に2死二、三塁と一打同点のピンチを迎えたが、3番を左飛に打ち取りガッツポーズ。8回に初めて先頭の出塁を許し、犠打で二塁に進められたが後続を三振と中飛で封じた。「打線が強力なので低め、『丁寧に』を心掛け、打たれても取り返してくれると仲間を信じていた。肩が少し重く9回までいけないと思った」。3者凡退は1度のみ。それでも直球中心の組み立てで0を9個並べた。

決勝前日(21日)の夜に工藤明監督(43)から先発を告げられた。3戦連続完投し準決勝から連投になるため、3~5回までの予定だったが「いけるところまでいきたい」と志願。地区大会から1番を背負い「気持ちで抑えられるようになった」。練習前にダッシュを15分繰り返すなど下半身を強化。最速は9キロ更新して134キロになった。成長著しい1年生エースが東北大会でも強気に攻める。【山田愛斗】