名門横浜が平田監督と金子部長を解任 暴行疑い発覚

横浜・平田徹監督

春夏通算34回の甲子園出場を誇る高校野球の名門・横浜(神奈川)は28日、平田徹監督(36)と金子雅硬式野球部長(42)を解任したことを発表した。

両指導者をめぐっては、野球部員への暴言・暴行の疑いが26日に発覚。学校側は2人から事情を聴いた。さらに、3年生を含めた部員66人にも氏名を公表しないことなどを確約し、ヒアリング調査を進めていた。この日夕方までに、金子部長が暴言を吐いたことと、平田監督が生徒の首のあたりをつかんだことなどを確認し、処分が決まった。

同校の葛蔵造校長は「このたびは、本校硬式野球部指導者による暴言等について、被害を受けた部員の皆様並びに世間をお騒がせしたことに深くおわび申し上げます。本件学校の監督不行き届きを反省し、再び繰り返されることがないよう注意してまいります」とコメントした。

学校側は両氏の解任とともに、高山大輝コーチ(28)の同日付での監督代行就任も発表した。同校出身で、DeNA筒香と同期。高3時はともに主軸を務めていた。部長(責任教師)については未定で「速やかに決定する」としている。

98年春夏連覇など5回の全国優勝に導いた渡辺元智前監督(74)が15年夏で退任。同年秋から教え子でもある平田監督、同校OBの金子部長が現職に就任し、16年から3年連続で夏の甲子園に出場していた。ドラフト指名も昨秋まで3年連続で続いている。

自主性を重んじた指導で、全体練習後の活発な自主練習では、指導者たちが親身に付き合う姿もみられた。一方で、直近では一部部員が不満を口にするなど、指導方針が部全体に行き届かなかったのも現実だ。秋季神奈川県大会はすでに準々決勝で敗退し、来春センバツ出場は絶望的。「東の名門」が、再建への道を1から歩むことになる。