帯広農10年ぶり8強 自然体で5戦連続2ケタ安打

帯広農対札幌山の手 8回裏、走者を出すも無失点に抑え叫ぶ井村(撮影・黒川智章)

<高校野球秋季北海道大会:帯広農7-3札幌山の手>◇8日◇2回戦◇札幌円山

帯広農が10年ぶりの8強入りを決めた。エースで主将の井村塁(2年)が8安打4奪三振3失点で完投。打っては3番打者で2安打1打点とチームをけん引した。最速135キロの直球にスライダーを交ぜた投球に「序盤あせってしまったが、要所で抑えられたのは良かった」と振り返った。

常に自然体で戦っている。この日は15安打を記録して、地区大会から2ケタ安打は5試合連続となった。相手の動画を見るなど研究は一切しない。札幌山の手の情報は新聞で掲載されていたデータのみを頭に入れて挑んだ。「相手を意識しすぎて自分たちのプレーをできないのは避けたい。感覚を信じて戦ってます」。今夏の北北海道大会では相手を気にしすぎ敗れた反省を生かしている。

全員が札幌円山球場で初めてプレーする。公式練習では緊張でバタバタする場面もあったが、堂々と2勝を挙げた。「球場の広さが違うくらいで今は意識してない。次も1イニング1イニングが勝負です」。準々決勝では北海道栄とぶつかる。初の4強入りを目指して、自然体を貫く。