仙台商が東北学院にサヨナラ 2年ぶり東北大会出場

東北学院対仙台商 延長11回裏にサヨナラ勝ちを収め、喜びを爆発させる仙台商ナイン(撮影・相沢孔志)

<高校軟式野球秋季宮城県大会:仙台商1-0東北学院>◇9日◇準決勝◇鹿島台中央野球場

茨城国体で準優勝した仙台商が東北学院を延長11回サヨナラで下し、2年ぶり11度目の秋東北大会出場を決めた。

エース右腕・高橋堅(2年)が2安打完封し、平山雄飛(ゆうひ)内野手(2年)がサヨナラ適時打を放った。

9回を1安打に抑えた高橋堅は、延長に突入するとさらにギアを上げた。「全国では延長10回に打たれて負けているので、ここを抑えられないと成長できない」と夏の選手権初戦、村野工(兵庫)戦でのサヨナラ敗戦を意識し、3者凡退に抑えた。前日8日は西山康徳監督(37)から「ひたむきに頑張らないといけない」との言葉に発奮し、無四死球の好投球につなげた。

11回表には二塁打を許したが、次打者の初球で佐々木虎太郎捕手(2年)がけん制で刺し、ピンチを断った。佐々木は「アウトを取ってみんなが盛り上がり、このままいける」とその裏、先頭打者として右前打で出塁。1死二塁で内角直球を捉えた平山の打球が三塁線を破った。佐々木は「三塁コーチの星(健輔、1年)が全力で回していたので、信じるしかない」と生還した。

11日に開幕する硬式野球部とのアベック出場に、西山監督は「一緒に東北大会に出場するのは初めて。出場を決めることは最低条件だった」。硬式が果たせなかった県優勝を強く意識しながら、東北大会でも頂点を狙う。【相沢孔志】