駒大苫小牧女子硬式野球部の佐藤千尋部長(30)
4月に産声を上げたばかりのフレッシュなチームに加わった。女子プロ選手から転身し、駒大苫小牧の保健体育教員としてもスタートを切った。新型コロナウイルス禍で、18日から全体練習は自粛中。難しい状況の中「選手同様、私もルーキー。自分に何が出来るか、しっかり考えながらやりたい」と前を向いた。
女子プロでは、昨季まで所属した愛知ディオーネなど4チームで8シーズン、プレー。内外野ともにこなし、走攻守そろった好選手として13年ベストナイン、14年最多本塁打、18年にはゴールデングラブ賞に輝いた。昨季は打撃コーチも兼任。攻守ともに実績十分で、その経験をベースに「まずはウオームアップなど体の正しい使い方を選手に還元していけたら。土台ができてから、技術面の指導に進みたい」と意気込んだ。
いきなりの教員転身には、迷いもあった。昨秋、同校から「女子野球経験のある指導者を呼びたい」と打診を受けた。「いきなり教員となって飛び込めるか。一からチームをつくるということも想像できず、不安だった」。北海道教大岩見沢の1学年先輩で、昨年まで駒大苫小牧男子部コーチだった小崎達也氏(31=現札幌新陽監督)に相談。06年夏の甲子園準優勝メンバーで、茶木圭介監督(42)のこともよく知るアニキ分の後押しは大きかった。「茶木監督の人柄もよく分かり、飛び込んでみようかなと思えた」と言う。
12月下旬、茶木監督と会い、グラウンドなど施設を見学。そこで言われた。「やる気と愛情だけ持って来てくれたら、後は何とかする」。この言葉で決心した。4月11日の始動日には、同監督の熱血指導を目の当たりにし「私も同じように、もっと熱さを出していかないと」と刺激を受けた。部長、副部長として04、05年の駒大苫小牧日本一を経験した最高の手本のもとで、指導者としてのスキルを磨いていく。【永野高輔】
◆佐藤千尋(さとう・ちひろ)1989年(平元)10月22日、岩手県生まれ。岩手金ケ崎第一小3年時に地元少年団でソフトボールを始め金ケ崎中、一関第一高ではソフトボール部。07年の全国高校選抜出場。北海道教大岩見沢ではマネジャーとして男子野球部に入り、2年から選手転身。卒業後、女子プロ野球の兵庫スイングスマイリーズ加入。13年からノース・レイア、15年から埼玉アストライア、昨季は愛知ディオーネでプレーし、12月に現役引退。家族は両親と弟、妹2人。160センチ。右投げ左打ち。血液型A。