履正社・衣笠「オッシャー!」4回0封好救援/大阪

阿武野対履正社 3回表より2番手として登板し、4イニングを無失点に抑えた履正社・衣笠遼(撮影・岩下翔太)

<高校野球大阪大会:履正社7-3阿武野>◇4日◇4回戦◇南港中央球場

履正社(大阪)の背番号11、衣笠遼投手(3年)が、2番手で3回から4イニングを1安打無失点に抑え、苦しい流れを断ちきった。先発のドラフト候補、内星龍投手(3年)が2回までに3失点。1点リードされた3回から、今年初の公式戦での出番がきた。

「(ここまで2試合で)投げていなかったので、抑えてやろうと思った。パワータイプの投手なので、中学時代から声が出たが、今日は意識して声を出した」と、胸囲100センチ、いかり肩の最速146キロ右腕は、「オッシャー! 」と声を張った。6回には1死一、二塁のピンチを背負ったが、次打者を遊ゴロ併殺で切り抜けた。

神戸市出身で、御影中2年の時は神戸ドラゴンズのエースとしてヤングリーグジュニア選手権で優勝に導いている。履正社では昨夏甲子園優勝投手の岩崎峻典投手(3年)や内とマウンドを争ってきた。「新型コロナウイルスでの活動再開後、3年投手のレベルが上がってきている」と競争は激化。衣笠も最速を1キロ更新し、球速の平均値も速くなった。「甲子園は小さいころからの夢だった。1球でも投げたい」。この日の好投で、甲子園交流試合で登板する可能性を、自分で高めた。【石橋隆雄】