特技はピアノ、水沢・伊藤が東北大会出場へ1戦集中

東北大会出場を誓う水沢エース右腕・伊藤(撮影・鎌田直秀)

水沢の最速143キロ右腕・伊藤裕平投手(2年)が、高校野球秋季岩手大会(18日開幕)上位3校に与えられる東北大会(10月14日開幕、宮城県)出場権獲得に挑む。

11日、盛岡市内で責任教師によって組み合わせ抽選会が行われ、福岡との初戦が決定。「最大の目標は甲子園で1勝ですが、1戦1戦集中して東北切符を勝ち取ることが大事。みんなを勝たせるために調子が良くても悪くても、体が痛くたって投げきりたい」。テスト期間中での練習で気持ちを高め直した。

北奥地区予選決勝では専大北上に1失点完投し、第1代表をつかんだ。新チーム当初から「北奥圧倒」を最初の目標に掲げ、結果を出した。だが、10安打された内容には「正直、悔しいほうが大きい。ピンチの場面で野手が守ってくれたおかげで勝てた」と満足していない。

水沢中時代には投手として全国大会8強。「中学の時も地元の方が喜んでくれた。水高が甲子園に行くことで町の人の喜ぶ顔がみたい」と同校進学を決意した。入学後から直球の質にこだわり続け、球速も約10キロ増。「真っすぐだけで抑えるのが理想。1年生大会で花巻東に負けているので対戦したい」と決勝でのリベンジも願った。

小3から中3まで習っていたピアノがリラックス法だ。ベートーベンの悲愴(ひそう)が十八番。「最近は子犬のワルツ(ショパン)とかをよく弾きます。発表会はみんなの注目を浴びるので、野球のマウンドにも似ている。度胸は今に生きている」。“水沢のアーティスト”が、テンポ良く打者を封じ、スポットライトを浴びる。【鎌田直秀】