上位指名候補の花咲徳栄・井上「ワクワクが大きい」

花咲徳栄・井上は高校3年間で最も成長したところとして「人間性」と色紙に書いた(撮影・湯本勝大)

ドラフト上位指名が有力視される花咲徳栄(埼玉)の井上朋也内野手が、26日の会議本番を前に心境を語った。高校通算50本塁打を誇る高校NO・1スラッガー。12球団が熱視線を送り、動向が注目されている。【取材=湯本勝大】

-ドラフト会議が近づいてきた

井上 ワクワクの方が大きい。「何位かなあ」「どの球団かなあ」とか。当日になったら緊張すると思います。

-プロではバットが金属から木製に変わる

井上 3月から木製で打っていたんですけど、普通に打てるようになりました。自分は金属が打ちづらかった。バットのヘッドが軽かった。木製の方がヘッドが重いので、勝手に遅れて出てくれる。今の方が簡単にセンターを越えますし、ライトへもグラウンドの奥のネットを越える。楽しいです。

-2年まで外野手。3年生になって三塁手に挑戦した

井上 今は両方で練習してます。どこでもいいので守るところを守りたい。

-プロ野球の印象は

井上 中学生までは1軍の選手しか知らなかった。高校生になって、先輩たちがプロに入って見るようになって、2軍の選手でも天と地の差があると感じた。

-理想の選手像は

井上 最終的には3割30本をコンスタントに打てて「井上が打てなきゃ仕方ないな」と思われるような選手になることが目標です。好きな選手は宇草選手(広島)。どういう打者になりたいというのは、鈴木誠也選手(広島)だったり、浅村選手(楽天)だったり。率も残せてホームランも打てる打者になりたいです。

-対戦してみたい選手は

井上 山本由伸投手。当たらないと思いますが、打席で見てみたいです。

-高校3年間を振り返って

井上 1年生から試合に出させてもらって、先輩方に気を使ってもらってやっていたので、そういうところには感謝しています。岩井先生には野球の技術面もそうなんですけど、特に私生活だったり、人間性について一番言われた。そういうのがなかったら、ここまで成長できなかったなと感じます。

-2年冬からは主将も務めた

井上 自分が一番怒られたと思います。よくふてくされたりしてたんですけど、12月頭からキャプテンをさせてもらって、すごく周りを見るようになった。練習も一番早く出てやっていたので。取り組み方という形ではすごく成長しました。だいぶ変わりました。雑用も先頭に立ってやるようになりましたし、打撃練習の時も周りを見るようになって。自分のことどころじゃなかったです。

-今年ドラフトで指名されれば、花咲徳栄から6年連続でプロ入りとなる

井上 取り組み方とかというのはプロ野球にいっても大事だと思う。そういうことをしっかり指導されるので、プロのスカウトさんも見てくれているのだと思う。

 

◆井上朋也(いのうえ・ともや)2003年(平15)1月28日、大阪・四條畷市生まれ。中学時代は生駒ボーイズ(奈良)でプレー、17年の世界少年野球大会で日本代表に選ばれた。花咲徳栄では1年春からベンチ入り。1年夏、2年夏は外野手として甲子園を経験。2年冬からは主将を務め、内野手へコンバート。センバツ切符をつかみ、今夏の甲子園交流試合にも出場した。高校通算50本塁打。181センチ、87キロ。右投げ右打ち。