21世紀枠の八戸西・津嶋が4安打5打点の大暴れ

この日、4安打5打点と打線をけん引した八戸西・津嶋(撮影・相沢孔志)

<練習試合:八戸西-下妻二>◇6日◇茨城・砂沼球場

選抜高校野球に21世紀枠で出場する八戸西(青森)は6日、茨城・下妻市内で下妻二とダブルヘッダーを行った。この日から対外試合が解禁され、第1試合は6-8で惜敗したが、主力組が出場した第2試合は16-4で快勝した。小川貴史監督(37)は「練習していた打撃が、打てていたので良かった」と選手たちの成長を感じ取った。

磨き上げた攻撃力で全国初勝利をつかむ。昨秋はチーム打率3割5分1厘で東北大会8強入り。今オフはチーム全体で1カ月1万スイングを目標に設定し、徹底して振り込んできた。中でも、2試合目に3番左翼で出場した津嶋優吉外野手(2年)が好機で4安打を放ち、5打点と大暴れ。「冬季は筋力トレーニングを頑張ったので、打球のスピードや飛距離が上がった」と努力を結実させた。

昨秋の悔しさをセンバツにぶつける。青森県大会は背番号7で出場し、持ち味の長打力で準優勝に貢献した。しかし、東北大会では背番号10となり、最後まで出場機会が訪れることはなかった。今冬は苦手だった外角球を克服するため、トスしたボールを逆方向に打つ練習で流し打ちを強化。この日は左翼方向へ2安打を放った。初の甲子園に向けて津嶋は「練習から調子が上がってきているので、このまま続けていきたい。自分の持ち味である長打力を発揮してホームランを打てたら」。力強いスイングで、勝利を呼び込んでみせる。【相沢孔志】

○…八戸西のエース右腕・福島蓮(2年)が第2試合の8回から救援し、2回を3奪三振の無安打無失点に抑えた。昨秋の東北大会準々決勝以来となる実戦マウンドで「今日は球速よりはコントロールや球の質を意識した」と、落差のあるフォークで三振を奪うなど、2回を打者6人で抑え、安定した投球を披露した。福島は「今日は2回でしたが、先発して9回を投げきるのがエース。投げきる体力と信頼感を作っていきたい」。初の甲子園マウンドへ、さらなるレベルアップを誓った。