浦河の竹内兄弟・兄雄祐の分まで「弟雄飛の代で道大会へ」/南北海道

北海道栄対浦河 兄弟での夏を終えた浦河の竹内雄祐(左)と雄飛(撮影・永野高輔)

<キミしか勝たん>

<高校野球南北海道大会:北海道栄6-0浦河>◇3日◇室蘭地区Bブロック代表決定戦◇とましんスタジアム

浦河・竹内兄弟の最初で最後の夏が終わった。兄雄祐左翼手(3年)は2回1死で右越え二塁打。チーム最初の安打を放つも、7回2死三塁のチャンスでは右飛に倒れ、14年以来の南大会進出にはつながらなかった。「最初の打席は、初球から思い切っていけた。でも、最後の打席は、初球を逃してしまった。あそこで自分が走者を返せていれば」と悔やんだ。

雄祐は別所瑠太捕手(3年)とダブル主将を務めるチームの精神的支柱。そんな兄を尊敬する背番号11の雄飛外野手(1年)はベンチで兄たちのサポート役を担った。攻守交代の際は兄のヘルメットを受け取り、グラブを手渡す。代表決定戦での敗戦に雄飛は「兄の二塁打、すごく格好良かった。でもこれで終わりだと思うと寂しい」。試合後は泣きながら、道具運び。一段落して兄に肩を抱かれると、こらえきれずおえつが漏れた。

コロナ禍で全体練習自粛の間は、2人で自宅付近でキャッチボールやランニングを続け感覚を鈍らせないよう心掛けた。雄飛は「ミスをした選手に声をかけたり、思いやりのある兄のようになりたい」。雄祐は「弟たちの代で今度こそ道大会に行ってほしい」と後を託した。秋からは弟が兄に代わり左翼に入る。【永野高輔】