田中将大先輩に続く!福岡大大濠・森本光紀、好投で完封リレー貢献/福岡

福岡大大濠対玄洋 5回1安打無失点と好投した福岡大大濠・森本(撮影・菊川光一)

<高校野球福岡大会:福岡大大濠9-0玄洋(7回コールド)>◇7日◇2回戦◇福岡県営春日公園野球場

高校野球福岡大会は7日、各地で1、2回戦が行われた。春夏連続の甲子園出場を目指すセンバツ8強の福岡大大濠は、9-0の7回コールドで玄洋を下し快勝発進した。東京五輪日本代表の楽天田中将大投手(32)に憧れる背番号11の左腕・森本光紀投手(2年)が、5回1安打無失点で完封リレーに貢献。田中将もプレーした兵庫・宝塚ボーイズの出身で、侍戦士の偉大な先輩に続こうと発奮した。

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森本が、憧れる侍ジャパンの楽天田中に続けとばかりに快勝発進に貢献した。

この日は最速130キロの直球を主体にカーブ、スライダーを織り交ぜ5回1安打無失点。それでも「初戦は緊張で硬さがあった。自分の投球ができなかったので20点」と、自己採点は超辛口だった。

だが、この日登板のなかったドラフト候補で最速140キロ左腕のエース毛利海大投手(3年)からの「(球が)ばらけてもいいから、初球に注意しろ」と助言を意識して奮闘。「ああいう投手になりたい。高い意識を持たないと追いつけない」と刺激を受ける大黒柱の存在を励みに、昨秋九州大会決勝戦以来の公式戦先発の大任に応えてみせた。

4月の春季九州大会以降は、福岡県で発令されたコロナ禍の緊急事態宣言の影響もあり、練習試合は6月20日までできなかった。だがその後、森本は福岡大会直前まで行われた練習試合6試合中4試合に先発。古豪・小倉工を完封するなど好調で、八木啓伸監督(43)が「練習試合で好投したので初戦は森本に決めた」という期待に応えた。

中学時代は田中将も出身の宝塚ボーイズでプレー。森本の目標とする選手で「右左は違うが、田中投手みたいになりたい。日本を背負う投手なので、自分もチームを背負えるよう頑張りたい」と意気込む。

実家は兵庫・西宮市にあり、甲子園球場から自転車で約15分。今春のセンバツで登板はなかった甲子園での“凱旋(がいせん)登板”を夢見て、さらなる高みを目指す。【菊川光一】

 

◆森本光紀(もりもと・こうき)2005年(平17)3月23日、兵庫県西宮市生まれ。野球は高木小1年からビクターズ(軟式)で始める。瓦木中では宝塚ボーイズでプレー。50メートル走6秒8。遠投80メートル。趣味はスポーツ動画を見ること。好きな食べ物はラーメン、嫌いな食べ物はトマト。家族は両親と兄。179センチ、78キロ。左投げ左打ち。