大阪桐蔭いきなり東海大菅生と東西V候補激突「初戦にいい相手と当たった」

対戦が決まった大阪桐蔭の池田陵真主将(左)と東海大菅生の栄塁唯主将(代表撮影)

<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇3日

第103回全国高校野球選手権大会(9日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が3日、オンライン形式で行われ、春夏連覇した18年以来の出場の大阪桐蔭は第5日に今春センバツ8強の東海大菅生(西東京)との初戦が決まった。激闘続きの大阪大会を制した勢いを強敵相手に生かし、日本一奪回の足掛かりを築く。大会は一般客への入場券販売は行わず、入場は学校関係者に限られる。

   ◇   ◇   ◇

大阪桐蔭は難関の「第1関門」から日本一奪回に挑む。3年ぶり11度目の夏の甲子園初戦はセンバツ8強の東海大菅生と激突。西谷浩一監督(51)は「激戦の西東京を勝ってこられている。いい選手も、たくさんいると聞く。初戦にいい相手と当たった」と武者震いした。

大阪大会の準々決勝以降は激闘続きだった。金光大阪戦を劣勢から8回に逆転し、関大北陽戦は延長14回の死闘を制し、1日に決勝の興国戦でサヨナラ勝ちした。池田陵真主将(3年)は「粘り負けない強さを求めてやってきた。大阪大会で出せて甲子園につなげたい」と気合だ。

18年以来の頂点を目指す上で格好の相手だろう。センバツは智弁学園に屈辱の初戦敗退。選手は「負けない強さ」を追求し、春季近畿大会を制覇した。2度の甲子園春夏連覇を果たしている名将は「大阪の中で粘り強く戦って勉強できた。甲子園につなげたい」と前を向く。公式戦17連勝中で全国に挑む。

キーマンは1日の大阪大会決勝を完投で復調した、150キロ左腕のエース松浦慶斗投手(3年)だ。センバツは初回に4失点。プロ注目だが評価を落とし、出直しを図った。1日に「甲子園の借りは甲子園でしか返せない」と意気込んだ。野手陣は攻守で全国屈指のレベルを誇る。投手陣の成否が日本一の条件になる。

東海大菅生とは15年センバツを8-0で完勝して以来の公式戦での対戦。池田が「春1回戦で負けた。初戦を必ず勝てるように。勢いづいて必ず日本一をとりにいきたい」と言えば、指揮官も「粘って粘って粘り抜いてぜひ日本一になる気持ち」と話す。名門が泥臭く夏6度目の王座を狙う。

【酒井俊作】

▼大会5日目に大阪桐蔭と東海大菅生(西東京)が対戦する。東東京を含めた東京勢と、大阪勢が夏の甲子園で対戦するのは今回が16度目。通算は大阪勢の7勝8敗(センバツでは18勝6敗)と負け越している。ただ00年以降の夏の都道府県別勝率をみると、大阪は勝率7割3分4厘(47勝17敗)で1位。2位の東京の6割5分1厘(69勝37敗1分)に大差をつけている。優勝もこの間5度(大阪桐蔭4、履正社1)で東京の3度(日大三2、早実1)を上回る。今回の対戦で、対東京勢の夏の通算成績を五分に戻せるか。