<ヨネタニー’S ファイル>
<全国高校野球選手権:智弁学園10-3倉敷商>◇11日◇1回戦◇甲子園
高校野球ならでは、の1つに「伝令」がある。1試合(9イニング)で3度まで。試合を止める「間」がピンチを救うこともある。倉敷商は4回に1点の先制を許した直後、伝令を送ったが、流れは止められなかった。
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背番号14の重見健仁選手(3年)をマウンドに走らせた。なおも続く1死一、三塁。重見は梶山和洋監督(34)の「辛抱強く耐えなさい」の思いを伝え、守備位置を確認させた。
2球目、智弁学園がスクイズを仕掛けてきた。高くバウンドして投前にゴロが転がる。永野司投手(3年)がグラブトスを試みたが、ボールはこぼれ、2点目が入った。永野は「バントもあるとはいわれてました」と話したが、対応できなかった。
12年夏、浦添商の伝令役はファウルラインを越えたところでわざと転び、笑いを誘った。選手を笑わせて気持ちを切り替えさせる作戦だったという。伝令役に許される時間は、ラインをまたいでから30秒間。ピンチに動揺する選手に、平常心を取り戻させるのは簡単ではないだろう。
倉敷商ベンチは5回無死満塁、7回1死一、三塁でも伝令を送ったが、流れは変えられなかった。3つのスクイズを絡めてきた相手の巧みな攻めにしてやられた。【米谷輝昭】