第94回選抜高校野球大会(22年3月18日開幕、甲子園)の21世紀枠候補9校が10日、日本高野連から発表され、関東地区からは県太田(群馬)が選出された。
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「つながり」が産み出した強力なコミュニケーションが、足りない練習量を補っていた。
関東・東京地区から21世紀枠の候補校に選出された県太田(群馬)は、文武両道を学校理念の1つに掲げる進学校。勉強時間確保の観点から、普段の練習時間は2時間程度と少ない。今秋の県大会期間はコロナ禍の影響も重なり、わずか30分しか確保できなかった。そんなチームを団結させた要因に、野球ノートの存在があった。
3種類の野球ノートを活用している同校。中でも「つながりノート」の存在が際立っている。5、6人で1冊のノートを回し、他人の考えを把握したり、チームの課題を考え合う。そのノートの中でも頻繁に使用されている言葉があった。「評価の声」と「気付きの声」だ。
キャッチボールから意識が表れていた。「胸元だよ、胸元」。「今意識出来てた? 」。ただ声を出すのではなく、1球ごとに「気付き」を積極的に共有。1つの練習が終わるとすぐさまミーティング。1、2年の学年に関係なく発言していた。小林風斗主将(2年)は「下級生が気を使って言い切れていないことも、ノートがあれば本音が素直に言い合えます」。文面でのコミュニケーションが実際の会話を促進し、さらには野球の充実につながっていた。【阿部泰斉】