3月18日開幕の第94回選抜高校野球を前に、もう一つの甲子園が開催された。
各校野球部が独自の取り組みを紹介し合う「プレゼン甲子園」が6日、オンラインで行われた。関東の高校を中心に、12校が参加。勝者を決めるのではなく、各校の特徴や工夫を共有することが目的の大会だ。
コロナ禍で野球の練習に制限がかかり、20年夏には甲子園も中止となった。「プレゼン甲子園」主催者の桜丘(東京)中野優監督(31)は「部活動は子どもが一番好きで、一番主体的に動く時間。しっかりと価値があるんだよ、というのを知ってもらうために」と、昨年2月の第1回に続き、第2回大会を開催した。
部員11人(マネジャー除く)の桜丘は、テニスコート2面分ほどしかない校庭を、他競技の部と分け合って使っている。そこで工夫しているのが、情報通信技術(ICT)の活用。選手ひとりひとりがタブレット端末を用い、スイングスピードを計測するアプリなどで練習の可視化をしている。データは蓄積されて残るため、同校の発表者は「成長を実感できることはチームに良い影響を与えます」と説明した。
昨夏、本家の甲子園にも出場した米子東(鳥取)は、勉強と部活の両立のためには、一日の明確なスケジュールを設定することが大事だと掲げる。練習のメニューだけではなく、学校での10分間休憩で何をするのかまで、前日のうちに決めているという。
各校の話を聞いた横浜翠陵の田村亮汰主将(2年)は「甲子園出場校の話が聞ける機会はなかなかないので、貴重な経験になりました。早速実践したいです」と笑顔で話した。
今後の開催について中野監督は「いろいろな高校野球があることを知ってもらいたいです。高校野球には熱血というイメージがあって、『もういいかな』ってなる子もいる。その子たちに良い影響を与えるためにも、続けていきたいですね」と話した。
今回の様子は後日、「野球まなびラボ」の「プレゼン甲子園2022」特設ページ(https://yakyumanabi.net/koshien)で配信される。