クラーク佐々木啓司監督3元号勝利へ5点先取だ 昭和、平成そして令和へ経験生かす

辻田投手のスイングをチェックするクラーク佐々木監督(左)(同高提供)

ヒグマは狙いを定めガブリと食らい付く。第94回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)に初出場するクラークが18日、第3試合で九州国際大付(福岡)と対戦する。甲子園通算20戦目となる佐々木啓司監督(66)は「5点を先に取るか取らせないか」と勝敗のポイントを挙げた。史上初の昭和、平成、令和の3元号勝利一番乗りへ、5点目を先取する流れをつくり、明治神宮大会で敗れた相手に、リベンジを果たす。

歴戦の将は、勝負どころを見定めながら采配を振る。佐々木監督は九州国際大付戦に向け「5点勝負。先にたどり着けるか。投手陣はいかに4点以内に抑えるか」とポイントを挙げた。昨秋の明治神宮大会でも、8回に2点差に詰め寄ったが9回に先に5点目を奪われ1-5で敗れた。「3回1死一、二塁で長打を打たれ3点を取られた。あそこを避けられれば3、4点ゲームになる」と、相手を5点に近づけてしまった3回の攻防を敗因に挙げた。

5点。そこが、春夏通算13回目、聖地での経験豊富な指揮官がはじき出した分岐点だ。甲子園での7勝のうち5勝は相手を4点以下に抑え、前回出場した16年夏も含め12敗のうち9敗は、先に5点を奪われている。「甲子園で、いい試合ができているときは大抵5-2とか5-3。8回、もしくは6回ぐらいまでに5点を先に取った方が勝つんだね」と持論を展開した。

じっくり組み合い、5点に近づいたときに、白星に食らい付く。それが駒大岩見沢時代「ヒグマ軍団」を率いた名将の必勝方程式だ。優勝した昨秋の全道大会も、5戦のうち3戦で5点を先に奪い、5戦すべて4失点以下に抑えた。点の取り合いは歓迎しない。ロースコアで競り合い、ここぞという場面で押し切る。

秋の雪辱を見据えた準備は着々と進めており、18日の初戦は先発8人が明治神宮大会と違う打順になる可能性が高い。同監督は9度の実戦を踏まえ「打線は好調ですよ」と手応えを口にした。神宮では1点しか奪えなかった打線にメスを入れ、初の3元号勝利を引き寄せる。【永野高輔】

◆佐々木監督と甲子園 通算7勝12敗。勝った7試合の平均得点は6点、同失点は2・14。負けた12試合の平均得点は2・17点、同失点は6・42点。「ヒグマ打線」という猛打のイメージがあるが、勝ちパターンは、失点を抑え少ない得点で競り勝つケースが多い。駒大岩見沢監督として最後に甲子園で勝った99年春初戦(神戸弘陵=兵庫)は2回に先に5点を奪い14-5。クラーク監督として前回甲子園に出場した16年夏初戦(聖光学院=福島)は8回まで3-1リードも9回に4失点。先に5点を取られ3-5で敗戦。

<白取主将開会式リハで「顔」確認>

チームは16日、兵庫県内で午前午後の2部練習を行った。開幕も近づき、ケース守備やバント処理など実戦を見据えた練習などで調整した。17日は開会式リハーサルが控える。ベンチ入りメンバーを代表して参加する白取太郎主将(2年)は「外野やベンチからの視界や、他の主将の顔つきをチェックして、共有できるようにしたい」とテーマを掲げた。