【高校野球】プロ注目の浦和麗明・吉川悠斗1失点で初戦敗退も15K スライダーに手応え 

9回を投げ4安打15三振で1失点で敗退した浦和麗明の吉川悠(撮影・保坂淑子)

<高校野球春季埼玉大会:さいたま市立浦和1-0浦和麗明◇25日◇2回戦◇大宮公園野球場

プロ注目左腕・浦和麗明の吉川悠斗投手(3年)が、初戦で散った。

初回からスリークオーターから腕を振った。先頭を四球で歩かせたが、その後は3者三振。尻上がりに調子を上げ、曲がりの大きいスライダーにチェンジアップ。インコースにも思い切って投げ込んだ。失点は7回、2死一、二塁から「バントだと思って、甘く緩いボールで入ってしまった」と、高めのチェンジアップを中前に運ばれ失った1点のみで、4安打15三振。「スライダーがきれいに決まった球が増えてきた。そこはいい傾向かと思います」と敗戦にもプラスを評価した。

浦和麗明には、学業優先で進学した。現在は特選コースで学び、野球で大学進学を選ぶのか、目下検討中。ただ「プロは考えていますか?」の質問には「はい」と元気よく答え、自身の可能性に希望を抱いた。

試合を視察した阪神の畑山統括スカウトは「変則で角度がある。変化球も器用にいろいろな球種を投げ分けられ、手先の器用さをもっているのは彼の強み。これからトレーニングをして体に力がつけば、球速は上がってしっかりとした球を投げられるのでは」と評価。まだ発展途上。夏までの成長を期待した。

吉川は「ストレートの質だったり、伸び、変化球もしっかりキレを増していきたい」と、夏へ向け前を向いた。