第61回春季全道高校野球地区予選の組み合わせ抽選が28日、旭川など4地区で行われた。昨秋2年連続全道大会準優勝の旭川実は、初戦で旭川工と対戦する。雪辱へ、同校初となる女子マネジャーの入部も刺激に、初の春全道王者の座を狙う。
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悔しさを糧に歴史を変える。昨秋の全道決勝、クラーク戦で先発し8回9安打3失点(自責2)だった旭川実のエース佐々木聖和(せな)投手(3年)は「自分たちの代は絶対優勝してやるという思いでやってきた。春の大会で全道優勝したことがないので、歴史を変えて夏に向かいたい」とはっきり口にする。
チームは3月24日から4月3日まで広島遠征を行い、岡本大輔監督(49)の母校崇徳や如水館、広島新庄などと練習試合を6試合行った。24日には昨夏甲子園出場の帯広農と2試合こなすなど練習に励む。河内秀仁主将(3年)は「あと1歩で勝てないというのが続いているので打ち破りたい」と語気を強めた。
昨秋の大会後に大きな戦力が加わった。女子マネジャーとして近江志音さん(2年)が入部。部の方針でこれまで当番校のアナウンス業務など一時的なものを除き、女子マネジャーの受け入れはしてこなかった。岡本監督は「(女子マネジャーは)おそらく史上初だと思います。大会の運営などで女子マネジャーも貴重な戦力。女子を入れないというような時代ではないなというのが(理由の)1つ」と説明する。
近江マネジャーは旭川出身で小学時代に野球経験があり、中学ではバスケットボール部に所属。もともと高校野球部のマネジャーを志していた。岡本監督らから誘いを受け、即入部を決意。希望がかなった。はじめは試合のスコアブックも全く書けなかったが猛勉強し習得。バレンタインデーには選手1人1人にチョコレートをプレゼントし、精力的に練習のサポートも行う。「大変なこともあるけどやりがいがある。このチームにふさわしいマネジャーになりたい」と笑顔を見せる。
岡本監督にはもう1つの願いがある。「野球人口がどんどん減っている中で、将来結婚して子どもを授かった時に野球をやらせたい、マネジャーをやらせたいと思ってくれたら。将来のお母さん育成ではないですけど」と、野球界の将来も思い描いていた。【山崎純一】
◆クラーク 新戦力を加えてパワーアップを図る。地区初戦は9日、岩見沢東対美唄尚栄の勝者と対戦する。センバツは初戦で九州国際大付(福岡)に敗れたが、延長戦まで粘ってのサヨナラ負け。2回途中から登板の辻田旭輝投手(3年)が8回1/3 7安打11奪三振1失点と好投するなど、全国での経験は大きい。佐々木啓司監督(66)は2、3年生に加え「1年生も3人がベンチに入る予定で夏に向けてどの程度、戦力に加わってくるか楽しみ」と底上げを期待した。
◆士別翔雲 春初戦は枝幸対名寄の勝者と5月14日に対戦する。昨秋の全道では初戦で知内にサヨナラ勝利し8強進出も、準々決勝で札幌国際情報に0-18と6回コールドで敗れた。渡辺雄介監督(40)は「1つ勝つことはできたが、実力はまだまだだった。選手たちは精神的にも1回り成長して、順調に来ていると思う」と手応えを感じている。主戦で主軸打者としても期待される高貝陸投手(3年)を中心に戦う。
◆釧路江南 松田祥汰主将(3年)を中心にまずは地区突破を狙う。昨秋全道初戦で札幌国際情報に3-15の5回コールド負け。楓川卓也監督(48)は「秋の釧路大会を勝ち抜けたことは自信になったとは思うが、道大会でやられた。なんとか勝ち上がっていけるように」と話した。春初戦は5月12日、弟子屈・標茶・羅臼対別海の勝者と対戦する。