九州国際大付・佐倉侠史朗、西武森&ヤクルト村上「いいとこ取りフォーム」で夏Vけん引だ/福岡

3月19日、打席で構える九州国際大付・佐倉

<高校野球福岡大会:組み合わせ抽選会>◇24日◇古賀市・リーパスプラザこが

第104回全国高校野球福岡大会の組み合わせ抽選が24日、福岡・古賀市内で行われ、出場136校の対戦カードが決まった。今春センバツ8強で優勝候補筆頭のシード九州国際大付は、開幕日の7月3日の2回戦(午前10時、北九州市民球場)で初戦を迎え、大和青藍と対戦する。センバツ後の打撃フォーム改造でパンチ力が増した2年生4番・佐倉侠史朗内野手が軸の強力打線で、6年ぶり8度目の全国切符を狙う。

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九州国際大付の巨漢スラッガー佐倉が、新たな「いいとこ取り打撃フォーム」で夏Vへけん引する。

今春センバツまで、西武森とヤクルト村上を参考にしたフォームで4番を務めた。森のように重心を落としてバットを頭上に立て、村上のように軸足にどっしり体重を残してフルスイングで勝負してきた。

だが、全国クラスの好投手から長打を打てなかったことで危機感を抱いた。監督やコーチ陣に相談して、打撃改造に取り組んだ。

極端に重心を下げることをやめ、原点回帰とも言えるオーソドックスに立って構えるスタイルに変更。そこに、ライバルたちのエッセンスを加えた。広陵(広島)の真鍋慧(けいた)内野手(2年)から「構えた時の角度、足の使い方」、花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(2年)からは「体重のため方をまねた」という。動画を参考に「左腕の使い方が自分より上手」という2人のバット軌道などを意識している。

寮では、重りをつけた500グラムの木製バットで素振りを行う。さらなるミート力向上や将来のプロ入りも意識して、5月下旬からは木製バットでティーやフリー打撃を開始。6月中旬の九州学院(熊本)との練習試合で、好投手から高校通算18号本塁打を放つなど、センバツ後、着実に成果を積み重ねている。

体力が消耗しがちな夏対策もバッチリ。センバツ時の112キロから、ランニングや筋トレで105キロに引き締め「体力が長続きするように絞った」と万全だ。試行錯誤で進化中の2年生怪物4番から目が離せない。【菊川光一】

◆佐倉侠史朗(さくら・きょうしろう)2005年(平17)11月3日、福岡県久留米市出身。小1の時に軟式の「宮ノ陣フラワーズ」で野球を始める。宮ノ陣中では硬式の「球道ベースボールクラブ」に所属し、本格的に一塁挑戦。九州国際大付では1年春からベンチ入り。1年秋の福岡県大会から4番。憧れは西武森友哉とヤクルト村上宗隆。趣味は「寝ること」で、好きな言葉は「継続は力なり」。182センチ、105キロ。右投げ左打ち。

※佐倉侠史朗の「侠」の文字は正しくは人ベンに峡の旧字体のツクリ。