<高校野球新潟大会:見附10-0正徳館・栃尾>◇9日◇1回戦◇新潟ハードオフ
新潟の夏が始まった。開会式では3年ぶりに入場行進が行われ、71チーム(81校)が堂々の行進。選手宣誓は村上の伊藤佑真主将(3年)が行った。オープニングゲームは見附が正徳館・栃尾を10-0の5回コールドで破り、昨夏に続く初戦突破した。1-0の2回表1死一、二塁、8番平出匡左翼手(1年)が今大会第1号の右翼越えのランニング3点本塁打。自身の公式戦初打席初安打、初本塁打で打線を勢いづけた。
確かな手応えを残した打球が右中間を深々と破った。「相手が中継でミスをしていた」。平出は三塁を回る瞬間、守備の動きを確認。スピードを落とさず一気に本塁を狙う。足から滑り込むと球審のセーフのコールから少し遅れてガッツポーズをした。
初回に1点先制した後の2回表1死一、二塁だった。「前の打者がつないでくれたので絶対にかえそうと思った」。高めのカーブを芯でとらえた。本塁打は信条小3年で野球を始めてから初。この日が高校入学後、公式戦初出場で、その初打席で記録した初安打がチームを乗せるランニング本塁打。勢いづいた見附は9安打10得点の猛攻を見せた。
平出が入部したのは春季県大会後の5月。中之島中では野球部だったが、高校では軽音部に入り、ギターを担当した。ただ、はつらつとした野球部の練習風景が気になっていた。大竹准平主将(3年)からは再三、勧誘を受けた。「もう1度やりたい」の気持ちを抑えきれなくなり、転部。高校デビュー戦での初物ずくめの活躍に「野球部に入れて良かった」と表情を緩める。
今春、8年間率いた新潟高から異動した後藤桂太監督(55)にとっても初勝利だ。4月から週末ごとに練習試合を重ねたが未勝利。春季県大会も初戦で敗れた。「選手も喜んでいたが、私もうれしい」。好ムードで2回戦は強豪・中越に挑む。平出は「今日打ったことに自信を持って、チームプレーで勝ちたい」と気合を入れ直した。【斎藤慎一郎】
■栃尾・斎藤主将の誇り「栃尾を自分たちが支えてきた」
正徳館・栃尾 5回コールドの大敗ながら、連合チーム主将を務めた斎藤飛玖(はく)二塁手(栃尾3年)の表情は明るかった。昨夏も開幕試合(小出に1-10)だった。「ハードオフ新潟でゲームができるのは運がいい」と球場の雰囲気も楽しんだ。栃尾の現3年生4人が入学した時は部員0。先輩のいない中で野球に取り組んできた。「栃尾高校(野球部)を自分たちが支えてきた」と斎藤主将は胸を張っていた。