金光大阪・古川温生「助けたいと思える仲間」女房役・岸本紘一は“お母さん”/大阪

高校最後の夏を終えた金光大阪のエース古川(撮影・堀まどか)

<BIG LOSER~敗者にもドラマ~>

<高校野球大阪大会:履正社10-0金光大阪>◇26日◇5回戦◇万博球場

金光大阪のバッテリー、古川温生(はるき)-岸本紘一(ともに3年)の高校最後の試合は、8回で終わった。

古川は「力不足でした。相手の攻撃のプレッシャーで、どんどん体力が奪われて。調子は悪くなかったけど、履正社の打撃陣がすごかった」と脱帽。センバツ初戦で学校の全国初勝利を完封で飾り、2回戦の木更津総合(千葉)戦は延長13回を投げ抜いた。そのエースが、消耗を認めた。序盤はファウルになっていた直球が、中盤は左中間を破られる長打になった。

5回は5点を失った。これまでなら自分1人で孤独を感じ、自分を追い込んでいた。「打たれ始めると周りが見えなくなる。でも岸本を中心に、声をかけてくれました。ミスをしても、絶対に自分が助けたいと思える仲間でした」。目がくらむような暑さの中、岸本は何度もマウンドに走ってきてくれた。「道をそれそうになると、正しい方に引っ張っていってくれるような存在」。女房役であり「お母さん」だった。

苦しかった木更津総合との延長戦。支えは岸本のミットだった。試合、練習だけではなく、普段から古川の心の動きに気を配ってくれた。だから、苦境で信じることができた。唯一無二の存在に巡り会えた高校野球。違う大学で野球を続けるが、未来につながる財産になった。【堀まどか】