仙台育英・湯田統真「スライダーに自信」甲子園V戦士最速146キロ右腕が神宮で成長の跡残す

宝刀のスライダーを武器に、フル回転することを誓った湯田

<獅子の投手王国(2)>

「夏秋制覇」に挑む! 第53回明治神宮野球大会(神宮)が今日18日に開幕。秋季東北大会を制した仙台育英(東北・宮城)は、3年ぶり8度目の出場を果たした。同大会に臨む5投手を紹介する「獅子の投手王国」第2回は、雪辱に燃える左腕、田中優飛(2年)と甲子園Vメンバーの最速146キロ右腕・湯田統真(2年)。2人は同校の校章に描かれているライオンのように秋の大舞台に向けて牙を磨いてきた。

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夏の甲子園V戦士の湯田が、神宮のマウンドに成長の跡を残す。「状態は良い。(今夏の)甲子園では納得のいく投球ができなかったけど、秋から着々と成長している感じがする」。今秋は東北大会を制す原動力になった。鶴岡東(山形)との同大会準々決勝で先発し、2安打無四球で高校初の完封勝ち。10三振も奪うなど、新チームになってから存在感がより際立っている。「夏を経験したことによって、ある程度は余裕を持って冷静に投球ができている」。

宝刀スライダーで強打者を封じる。湯田の持ち味は最速146キロの直球に加え、キレのあるスライダーだ。入学当初から体重が6キロ増えたことで、球速も一気にアップ。決め球のスライダーは130キロ台前半となり、約10キロも上がったという。「入学当初は球速が遅くて、カーブみたいな感じだった。今は、球速も上がって、スライダーに自信がある。コースに投げ切れれば打たれない」と絶対の自信をのぞかせた。

明日19日に沖縄尚学(九州・沖縄)との初戦を迎える。「先発を任せてもらえることが多いので、最初から自分のマックスのパフォーマンスを発揮していく」。「神宮優勝」へ頭からフル回転する。