山梨学院・中澤日瑚マネジャーVの瞬間うれし涙 流れると点入る“魔曲”は父伸太郎さん作曲

報徳学園対山梨学院 山梨学院のチャンステーマ「BIG WAVE」のボードを掲げる吹奏楽部員

<センバツ高校野球:山梨学院7-3報徳学園>◇1日◇決勝

試合終了後、今大会最多6回目の山梨学院の校歌が甲子園に流れた。

きれいな歌声の主はシンガー・ソングライターの伸太郎さん(48)。同校野球部出身。野球部としての最後の夏は元オリックス投手の牧野塁氏(48)を擁して勝ち進んだが、県大会準々決勝で敗退。高校卒業後、歌手を志した。今は、歌を通して球児にエールを送る。昨年のセンバツ出場時に、野球部が作詞した歌を作曲し「球心歌」という歌を作り上げた。

今大会で幾度となく流れた「BIG WAVE」を作ったのも伸太郎さんだ。13年、吉田洸二監督(53)が清峰(長崎)から山梨学院に来たとき「チャンスの時に点が取れる曲を作ってほしい」と直接お願いされて作った曲だ。14年の春のセンバツで初披露されて以来流れると得点が入る魔曲として恐れられてきた。

娘の中澤日瑚(にこ)マネジャー(3年)はベンチに入る記録員。元々はバレーボールをやっていたが、けがをして続けるのが困難になった。入部したとき、吉田監督から「2023年春の甲子園で、お父さんが歌う校歌を一緒に歌おう」と手紙をもらった。今はチームにとって欠かせない存在。試合中も選手とハイタッチして喜んだ。優勝が決まった瞬間、勝利の女神はうれし涙を浮かべた。

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