埼玉6校連合は花咲徳栄に正面からぶつかってコールド負け ユニホーム違っても〝チーム一丸〟

花咲徳栄対6校連合 6校連合のチームメートと笑顔でベンチに戻る久喜工・渡辺大洋(右)(撮影・保坂恭子)

<高校野球春季埼玉大会東部地区予選:花咲徳栄 15-0 6校連合(5回コールド)>◇14日◇B組代表決定戦◇さいたま市川通公園野球場

6校連合(羽生一、羽生実、幸手桜、栗橋北彩、久喜工、岩槻北陵)は、強豪花咲徳栄に5回コールドで敗れ、県大会出場を逃した。

昨年8月から毎週末、集まって練習を重ねてきた“チーム”。ベンチからは「楽しんでいこう!」という明るい声も飛んだ。

背番号1の久喜工・渡辺大洋(ひろ)投手(3年)が先発。初回は1死三塁のピンチで適時打を許し1失点したが、その後は打ち取って最少失点で切り抜けた。ユニホームは違うが、チームメートと笑顔でハイタッチ。結果は3回を投げて被安打8の7失点。コールド負けに「今まで戦ってきたチームとは次元が違った。威圧感というか、オーラがあった。油断してくれていたら隙があるかな、と思ったけど全然なかった。今までテレビで見ていたチームと対戦できてありがたかったです」と話した。

春休みの期間も、ほとんど毎日練習を行って連携を高めてきた。単独チームでの出場ができなくても野球をやりたいという熱意のあるメンバーが集まっており、渡辺は「思っていたのと全然違って、やる気のある選手ばかりで楽しかった」と明かす。

打線は無得点に終わったが、3回には1死二、三塁の好機をつくった。1番打者の高野雷輝内野手(3年)は、初回の先頭で花咲徳栄のエースから右前打。速球に対応するため、ノーステップで打つ工夫が安打につながった。6校連合の監督を務めた羽生実・東陸史監督は「細かいミスはありましたが、花咲徳栄さんに正面からぶつかって戦った。夏に向けた財産になったと思います」と話した。