智弁学園、近畿大会2年ぶり決勝進出 市和歌山にコールド勝ち 1年近藤大輝が3安打1打点

市和歌山対智弁学園 5回、一塁強襲の適時打を放つ智弁学園・近藤(撮影・柏原誠)

<高校野球春季近畿大会:智弁学園10-3市和歌山>◇3日◇準決勝◇大阪シティ信用金庫スタジアム

智弁学園(奈良)が1年生の活躍で2年ぶりの決勝に駒を進めた。15安打10得点の猛攻で市和歌山に7回コールド勝ちした。

1-1と同点に追いつかれた直後の5回、1死満塁で4番山崎漣音(れん)内野手(3年)が左前に2点勝ち越し打を放った。なお2死三塁で、6番で起用された近藤大輝内野手(1年)の一塁強襲安打が飛び出し、この回4点を奪った。7回には6安打で一挙5点を奪い、勝負を決めた。

近藤は3安打1打点の大活躍だった。「先輩がベンチで『結果は気にするな』と声をかけてくれたので初球から振っていけました」と上級生の気遣いに感謝した。

1年生の活躍に小坂将商監督(45)は「先輩にかわいがってもらって思いっきりやれているのだと思う。あいつが入ってから(チームの)雰囲気が変わった」とチームに刺激を与える1年生ににんまり。

五篠シニアに所属した中3時に全国大会で準優勝も経験している1年生。しかし、入学当初は上級生の体格に驚いた。自身は細身だが、入学時66キロだった体重を朝は800グラム、夜は1200グラムの白米を懸命に胃袋に詰め込み、約2カ月で2キロの増量に成功。「最初は食べるのに時間かかっていましたけど、体が大きくなってパワーがつきました」と自慢の長打力に磨きをかけている。

主砲の松本大輝外野手(3年)も「練習が終わってからも寮の前で夜9時、10時まで素振りをしている。ストイックです」と近藤の姿に刺激を受けている。

「今日のようにつないで優勝したい」。4日に行われる決勝では、金光大阪と対戦する。伸び盛りの1年生の加入で勢いづいた智弁学園が、近畿王者を狙う。

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