天竜3校統合から10年、初の2回戦突破へ「つなぐ野球で勝つ」鈴木統稀主将/静岡高校野球連載

ガッツポーズで意気込む天竜の選手ら

天竜が、2014年の3校統合(旧天竜林、二俣、春野)から10年目を迎え、チーム初の2回戦突破に向けて意欲を高めている。着実に力をつけていて、昨夏は1回戦を突破(2-1浜松西)。新チームの部員12人で臨んだ昨秋、同9人の今春では県大会進出をものにした。秋春はいずれも島田商に初戦敗退も、春は惜敗(3-4)と奮闘した。

春から主将の鈴木統稀(もとき)内野手(3年)は、秋春地区大会での県切符獲得について「1人1人が役割や使命感をもち、気持ちを1つにしてやれたことが大きかった」と振り返る。長打力のある選手がいない分、単打を繰り返して点に絡めてきた。今大会でも「つなぐ野球で勝つ」と続け、練習では打撃を中心に捕球や送球も鍛えた。

昨秋の台風15号では学校裏の川が氾濫し、授業が2週間近く停止した。率先して行ったのは近隣住民の災害復旧支援だった。テニス部などと各家に出向き、浸水で使えなくなった家具などを運び出し、床を掃除した。「一番重たかったのは水をたっぷり含んだ畳。膨れ上がっていた」(鈴木統)。6人組で1日50枚前後の畳を運んだ日もあった。

1週間近く行い、手伝った家ごとに感謝された。「やって良かった」。いつも野球ができること、グラウンドに立てるだけで幸せなことだと気づかされた。今では練習中、グラウンド脇の歩道を行き交う近隣住民から「がんばれ」と声がかかることもあるという。選手らは近隣住民との深まった絆も背負い、今大会で期待にこたえるつもりだ。【倉橋徹也】