京都翔英「宇治のゴジラ」こと小笠原蒼ら3年生4人を軸に甲子園を目指す/京都

京都翔英高校のプロ注目・小笠原蒼(そう)内野手(3年)(撮影・中島麗)

京都翔英(京都)が「宇治のゴジラ」を中心に7年ぶりの夏の甲子園を目指す。

高校通算27本塁打の主小笠原蒼(そう)内野手は、明るいキャラクターで親しまれる主砲だ。身長180センチ、96キロで、今夏に“宇治のゴジラ”でブレークする可能性がある。その存在はプロからも注目される。恵まれた体格は「小学生の頃から『あれが食べたい』とお願いしたら、お母さんが嫌な顔をせずに作ってくれました。いつもスーパーの買い出しにもついていって。迷惑だったでしょうね」と感謝する。

強みは、パワーとコンタクト力だ。「ボール球を振らなくて、四球が多い」と語り、マシン打撃では、「場外弾」を連発。昨秋には、推定140メートルの“電光掲示板直撃弾”を記録した。前田雅大監督(31)は「あんな打球は見たことない」と驚きながら振り返った。「あれで自信がついたんじゃないかな。筋肉もついて、打率も上がって。打席でも余裕が出てきた」と絶賛する。

投手陣を引っ張るのは松山絋生(こうせい)だ。「お互い高めあって、声をかけながら」と2年生投手とも向き合う。憧れのソフトバンク東浜が理想の姿だ。「常に冷静で丁寧な投球がいい」。自身の課題は、冷静に投げ分けることだ。「トレーニングでは、しんどい雰囲気を出さないように」とピンチの状況をイメージしながら、日々の練習に重ね、先輩の背中を見せている。

前田監督からからこの春、主将に指名されたのは藤末展熙(ふじすえ・てんき)外野手。話す姿には、どこか落ち着いた印象があった。「キャプテンになって最初は周りを見るのが難しかった。でも、前田監督がひとつ助けてくれる」と指揮官やナインが手をとって、チームを形成する。

主将がひときわ信頼を置く選手が、しっかり者の副将・野村哉翔(かなと)内野手だ。「主将になりたいと思っていた」と明かすも「今は、藤末をサポートする立場に回ろうと。(藤末や松山とは)四死球を減らしたいことや、ローボールを振らないこと」を共有し、各ポジションの選手の間を取り持っている。「行動で見せることに自信がある」副将は、監督提案の「体作りをメインに頑張ろう」の一声に迷わずに向き合った。その結果は功を奏し、「松山は最速140キロを超えたり、ホームランが打てないバッターが打てるようになった」とチーム全体で夏への準備は万全だ。

宇治のゴジラ・小笠原を筆頭に、それぞれが力を発揮しようとナインは心を1つにする。前田監督が「甲子園で校歌を歌おう」とこの夏を心待ちにする。【中島麗】