昌平・佐藤立羽と斎藤陽貴、バッテリー間のすれ違いを乗り越えた「お悩み相談」/埼玉

ガッツポーズを決める昌平・斎藤主将(3年)(撮影・佐瀬百合子)

3季連続の埼玉完全制覇へ-。新チーム発足後、県内の公式戦では負けなしの昌平(埼玉)が躍進を続ける背景には、「お悩み相談」がチーム力アップにつながっていた。

チームの柱は、184センチの長身右腕として最速143キロを誇る佐藤立羽(りゅう)投手(2年)と、U18日本代表候補にも選出され主将も務める斎藤陽貴(はるき)捕手(3年)だ。春の県大会を迎えるまで、バッテリー間ですれ違いが生じていた。

剛腕・佐藤立は、恵まれた体格とは対照的に穏やかな性格。四球からランナーを出すと、途端に崩れてしまうことが多かった。斎藤主将は修正力を身に付けさせるために、強い言葉で注意することもあったという。

黒坂洋介監督(48)は大会前に行った面談で佐藤立から、「ボールが先行したとき、先輩に強く言われるとどうしていいかわからない」と相談を受けた。黒坂監督は「佐藤は強くいうとどんどんダメになるタイプ」と分析。斎藤主将には愛のある厳しさであることを理解した上で、下級生の性格に合わせた伝え方を提案した。斎藤主将はすぐに実践。バッテリーとして1つの壁を乗り越えたことで、さらに絆は深まった。

斎藤主将は部内の雰囲気について「野球以外で学年の壁はない」と語り、寮ではタメ口も気にならないほど仲が良い。メリハリの良さが昌平のチームカラーだ。

7月8日に開幕する埼玉大会では、11日に早大本庄との初戦を迎える。壁を乗り越えた分だけ、信頼関係は築かれた。春夏通じて創部初の甲子園へ、一戦必勝で勝利を積み重ねていく。【佐瀬百合子】