今春8強入りを果たした狭山清陵(埼玉)の最速146キロ右腕エース・八巻弓真(ゆま)投手(3年)が、埼玉制覇に燃えている。
プロ注目右腕は、平均球速も順調に伸ばしている。春の時点では139キロだった平均球速も、春大会後の練習試合で143キロまで上昇。それでも「球速よりも球質にこだわっている」と話す。
球質の良さを表す数値がある。測定器のラプソードによると「1分あたりの回転数」で2300超えをマーク。NPBの平均が2200となる。さらに「ボールの伸び」を表すホップ成分では、50センチ前半とNPB平均の45センチを上回っている。高校生ながら球質の良いストレートを持ち、プロに比肩する数値を計測している。
さらにストレートだけでなく、変化球にも自信がある。スライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリットと4種類の変化球を持つ。中でもスライダーは縦、横、カット気味のスラッターと3種類にも細分化される。正捕手の見方駿平捕手(3年)いわく「大体の選手が打席でのけぞる」というスラッターは特に自信がある。
八巻は夏に向けて「調子の波をなくしたい」と意気込む。そのために「試合を重ねながら、今日の状態とか球質、フォームを確認してその日良い球悪い球を把握します。その中で調子悪かったら悪いなりのピッチングをしたい」と語る。実戦の中で修正力を身につけてきた。冬から夏のために温めてきたスプリットも、春以降の練習試合から少しずつ試している。
夏の初戦は11日、伊奈学園総合と対戦する。「夏はワクワクする」と腕を鳴らす右腕は、笑顔で最後の夏に埼玉制覇を誓った。【佐瀬百合子】
◆八巻弓真(やまき・ゆま)2005年(平17)9月30日、埼玉県狭山市生まれ。4つ上の兄の影響で1歳から野球を始め小2から狭山台キングスへ。中学時代は狭山台中学校の軟式野球部でプレーし、狭山清陵入り。1年秋にベンチ入り。背番号1をつけ、主に先発として出場。50メートル6秒1、遠投110メートル。憧れの選手はダルビッシュ有。178センチ、75キロ。右投げ左打ち。