中越・関照永、書き初めに「逆境」昨夏好機で打てなかった悔しさ晴らす/新潟高校野球連載

打撃練習をするリードオフマンの関

中越は俊足巧打のリードオフマン、関照永三塁手(2年)がフル回転する。春季新潟県大会は1番打者で攻撃をけん引したが、準決勝で帝京長岡に0-9で8回コールド負けを喫した。昨夏も準決勝で同校に敗れ、関はその悔しさを知るだけに、今夏に懸ける思いは強い。

9日に迎える初戦2回戦(新津工-巻の勝者)からエンジン全開で夏を駆け上がる。

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覚悟と思いを背負って夏に挑む。「長所は攻撃」と関。打席から放たれる存在感と、どの球種が来ても崩されない対応力を持ち合わせ、走力も兼ね備えたリードオフマンだ。本田仁哉監督(46)は「関の相手に与えるプレッシャーは非常に強い。間違いなく打線の顔」とべた褒めする。

昨夏、茨木秀俊投手(現阪神)を擁する帝京長岡との準決勝で6番左翼で先発出場。当時、プロ注目だった茨木から二塁打を含む2安打を放ったが、チームは0-1で敗れた。「チャンスで打てなくて、チームを苦しめた。弱い自分だった」。昨夏の悔しさを知るからこそ、冬は納得がいくまでバットを振り込んだ。「どの球でも芯でとらえる。低くて強い打球をずっと意識してきた」。

今春は準決勝で帝京長岡に0-9(8回コールド)で敗れはしたが、大会5試合で17打数8安打、打率4割7分1厘で攻撃をけん引。準々決勝の北越戦では公式戦初の本塁打を放つなど昨夏からの成長を見せた。

新春の練習開始時に恒例にしている書き初めでは「逆境」と書いた。「先輩から受け継いだ。チャンスでの1本、ピンチでの1球に強い選手になって欲しいと言われたので、この言葉を選んだ」と先輩の思いも背負ってグラウンドに立つ。

好きな選手は現日本ハム監督の新庄剛志。「見ている人を引き込む、魅了する。ああいう野球選手になりたい」と言う。「夏日本一」の目標に向け、関が夏の舞台で大暴れし、チームを5年ぶりの聖地に導く。【大島享也】

◆関照永(せき・しょうえい)2005年(平17)5月15日生まれ、新潟・南魚沼市出身。五十沢小2年から五十沢ヤングバーズで野球を始める。八海中では軟式。中3にオール魚沼に所属する。中越では1年秋からベンチ入り。174センチ、75キロ。右投げ右打ち。血液型A。

○…長岡東山福祉会の利用者と職員が中越高を訪れ、激励に千羽鶴やメガホンなどを贈呈した。毎年恒例という行事に主将の山井祐希二塁手(3年)は「施設の方から応援されることはすごくうれしいし、応援の言葉から力を感じた。絶対、甲子園行って勇気を与えたい」と話し、「全員が同じ方向、ベクトルに向かって戦っていく。またコロナウイルスで辞退(21年夏県大会)した先輩たちの分も勝って日本一になる」と誓った。